化学は物質の科学です。物質の構造・性質・反応の本質を明らかにし、それに基づいて有用な新物質や優れた物質合成法を創出し、ひいては人類社会の発展に貢献する学問です。原子、分子、生命から宇宙まで、自然界に存在するあらゆる物質を研究対象にしており、知的探求の場として広大なフロンティアが残されています。研究方法やスタイルも、合成・分析・測定などの実験を主とする分野から理論と計算を主とする分野まで、テーマによって様々です。こうした豊かな多様性も化学の大きな特徴です。

＜系登録にいたるまで＞

化学は、物質が関係する全ての学問と有機的に結びつき、その中心に位置しています。将来研究者として広い視野で新しい研究領域を開拓するためには、化学のみを理解するだけでなく、その周辺分野である数学、物理、生物についても幅広く学ぶことが望まれます。

＜系登録について＞

物質について原子、分子レベルで深く学びたい学生を歓迎します。学問分野の裾野は広く、原子・分子の振る舞いを理論的に解き明かす「理論化学」と実験的に解き明かす「物理化学」、無機化合物の合成と性質を学ぶ「無機化学」、有機分子の合成と機能を追求する「有機化学」、生命現象の解明と応用に分子レベルで迫る「生物化学」など、様々です。化学を学ぶことで、この世界を原子・分子レベルで理解し、全く新しい反応、物質、機能を創り出せる楽しさが化学の最大の特徴です。基礎を学びながら人類に夢を与える新物質や新反応を創造できる魅力的な化学の世界に足を踏み入れてみませんか。

＜研究室配属について＞

学部最終学年には研究室に配属され、卒業研究を行います。化学教室には１７の研究室があり、学生は個々の興味・関心や将来の目標にあわせて自身に最適な研究分野を選ぶことができます。詳しくは研究室リストを参照してください。